コラム

マイホームを建てることを検討しているあなたは、間取り選びに頭を悩ませているのではないでしょうか。
特に近年注目されている「廊下のない間取り」は、リビングやダイニングを広く使えるなど魅力的な点がある一方、実際に住んでみて初めて気づくデメリットも存在します。
この記事では、廊下のない間取りのメリットとデメリット、そして失敗しないための注意点について解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。

□廊下のない間取りのメリット

廊下をなくすことで、部屋が広く感じる、開放感が出せる、通風・換気がよくなる、家族のコミュニケーションが増えるなど、様々なメリットがあります。

1:広々とした空間を実現できる

廊下をなくすことで、そのスペースをリビングやダイニングに有効活用できます。
特に、限られた敷地面積で家を建てる場合、廊下にスペースを割いてしまうと、リビングやダイニングが狭くなってしまい、家族が快適に過ごせるスペースが減ってしまいます。
廊下をなくすことで、限られたスペースを最大限に活用し、広々とした空間を実現することが可能です。

2:開放感あふれる空間を演出

玄関から続く廊下は、多くの場合、狭くて閉鎖的な空間になりがちです。

しかし、廊下をなくし、玄関からリビングやダイニングが直接見えるようにすることで、家に入るとすぐに開放的な空間が広がり、気持ちの良い空間を演出できます。

3:通風と換気を向上させる

廊下は、玄関と各部屋の間に位置し、閉鎖的な空間になりやすいことから、湿気や料理の臭いがこもりやすいという問題点があります。
廊下をなくすことで、玄関からリビングやダイニング、そして各部屋へと、空気がスムーズに循環し、通風と換気を向上させる効果が期待できます。

4:家族のコミュニケーションを促進

廊下のない間取りでは、リビングやダイニングを通らないと各部屋へ移動することができません。
そのため、家族が自然と顔を合わせ、会話する機会が増え、家族間のコミュニケーションを促進する効果が期待できます。

□廊下のない間取りのデメリット

廊下がないと音が響きやすく、プライベート空間が確保しづらい、冷暖房効率が悪くなる、玄関から部屋の様子が見えてしまう、キッチンのニオイがリビングに充満しやすいなどのデメリットがあります。

1:生活音が気になる

廊下がないと、各部屋の音が直接聞こえてしまうため、生活音が気になる場合があります。
特に、子どもが走り回ったり、楽器を演奏したりする場合は、音が響きやすく、家族間のストレスに繋がる可能性もあります。

2:プライバシーの確保が難しい

廊下がないと、各部屋の仕切りがなくなり、家族のプライベート空間を確保することが難しくなります。
仕事や勉強などで集中したいときや、家族と距離を置きたいときに、静かな空間を確保することが難しい場合があります。

3:冷暖房効率が低下する

廊下がないと、冷暖房の効率が低下することがあります。
特に、玄関とリビングが直接つながっている間取りの場合、外気温の影響を受けやすく、夏は暑く、冬は寒くなってしまう可能性があります。
全館空調などの設備を導入すれば、冷暖房効率を改善できますが、費用がかかることを考慮する必要があります。

4:玄関から部屋の中が見える

廊下がない間取りの場合、玄関からリビングやダイニングなど、部屋の中が見えてしまうことがあります。
そのため、来客時や配達時などに、部屋の中の様子が見られてしまうのが気になるという方もいるかもしれません。
玄関とリビングの間に、間仕切りやカーテンを設置するなど、工夫が必要です。

5:キッチンのニオイが気になる

廊下がないと、キッチンのニオイがリビングや他の部屋に充満しやすくなります。
特に、オープンキッチンを採用した場合、料理中のニオイが気になる場合があります。
換気扇を強力なものにしたり、窓を多く設置したり、空気清浄機を導入したりするなど、工夫が必要です。
 

□廊下のない間取りにするための工夫

1:LDKを有効活用する

廊下をなくすためには、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)を有効活用し、廊下を兼ねた空間にすることが有効です。
例えば、リビングの横に和室を配置したり、キッチンの奥に洗面所やトイレを配置したりすることで、廊下を必要としない動線を設計できます。

ただし、LDKの中に廊下を兼ねた動線を作る場合は、家族の動線を考慮し、生活空間の邪魔にならないように設計することが重要です。

2:廊下に機能を持たせる

廊下をなくすのではなく、廊下に機能を持たせることで、無駄なスペースを有効活用することができます。
例えば、廊下に本棚を設置してライブラリースペースにしたり、カウンターを設置してワークスペースにしたり、ギャラリースペースとして利用したりするなど、様々なアイデアがあります。
廊下を単なる通路ではなく、家族が楽しめる空間として活用することで、生活の質を高めることができます。

3:階段の位置を考慮する

階段の位置も、廊下のない間取り設計において重要な要素です。
階段が家の端っこにある場合、各部屋へ移動する際に廊下が必要になってしまいます。
そのため、階段を家の真ん中や、リビングやダイニングに隣接する場所に配置することで、廊下を必要としない間取りを実現できます。

□失敗から学ぶ!後悔しないための注意点

1:ゆとりがないと感じてしまう

廊下をなくすことで、スペースを有効活用できる一方で、ゆとりがないと感じてしまうケースもあります。
廊下は、単なる通路ではなく、家族が立ち止まって会話したり、ちょっとした休憩を取ったりできる空間でもあります。
廊下をなくすことで、そのような空間が失われ、家族がゆっくりと過ごす時間が減ってしまう可能性があります。

廊下をなくす場合は、リビングやダイニングにゆとりを持たせたり、廊下代わりに使えるスペースを確保したりするなど、工夫が必要です。

2:水音が気になる

廊下をなくすことで、トイレやお風呂などの水音が直接リビングや他の部屋に聞こえてしまうことがあります。
特に、寝室とトイレが隣接している場合は、トイレの音で眠りが妨げられる可能性があります。
水音が気になる場合は、トイレやお風呂のドアを厚いものに交換したり、防音対策を施したりするなど、工夫が必要です。

3:外からの目線が気になる

廊下をなくすことで、玄関からリビングやダイニングなど、部屋の中が見えてしまうため、外からの目線が気になる場合があります。
特に、道路に面した部屋や、窓が多い部屋は、プライバシーが確保しにくいので注意が必要です。

外からの目線が気になる場合は、玄関に目隠しを設置したり、窓にブラインドやカーテンを取り付けたりするなど、工夫が必要です。

□まとめ

廊下のない間取りは、広々とした空間を実現し、開放感や通風・換気を向上させるなどのメリットがあります。

しかし、生活音やプライバシーの確保、冷暖房効率、玄関からの視線など、デメリットも存在します。
廊下のない間取りにする場合は、LDKを有効活用したり、廊下に機能を持たせたり、階段の位置を考慮したりするなど、工夫が必要です。
また、実際に住んでいる人の失敗例から、ゆとりがないと感じてしまう、水音が気になる、外からの目線が気になるといった問題点も考えられます。

これらの問題点を事前に把握し、対策を講じることで、後悔のない間取りを実現できます。
後悔しないためには、間取りの設計段階で、メリットとデメリットを比較検討し、自分のライフスタイルに合った間取りを選ぶことが重要です。

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