盛土費用の相場がわかる!種類別に見積もりと注意点も解説します
土地を購入してマイホームを建てる際、理想の住まいを実現するためには、土地の造成工事が必要になる場合があります。
その中でも、低い地盤や斜面を平坦にする「盛土工事」は、家を建てるための基礎となる重要な工程です。
しかし、「盛土」という言葉は聞き慣れているものの、実際にはどんな工事なのか、費用はどれくらいかかるのか、どんな点に注意すべきなのか、よくわからない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、土地を購入して家を建てたいと考えている方のために、盛土工事の費用相場や種類別の見積もり例、注意点などを解説していきます。
この記事を参考に、盛土工事について理解を深め、安心して家を建てるための計画を立ててみてください。
□盛土費用はいくら?相場と見積もり例
盛土工事の費用は、土地の広さや形状、盛土の高さ、使用する土の種類などによって大きく変わります。
そのため、一概にいくらとは言えません。
ここでは、東京都にある250平方メートルの平坦地を1m盛土した場合の見積もり例を参考に、費用相場を解説していきます。
1:盛土費用は土地の広さや形状によって大きく変わる
まず、盛土費用は、土地の広さや形状によって大きく変わります。
例えば、250平方メートルの平坦地と、100平方メートルの傾斜地では、使用する土の量や作業の難易度が異なるため、費用も大きく変わってきます。
2:盛土の高さによっても費用は変化
次に、盛土の高さによっても費用は変わります。
1m盛土と2m盛土では、使用する土の量が2倍になるため、費用も2倍程度になります。
3:使用する土の種類も費用に影響
さらに、使用する土の種類によっても費用は変わります。
例えば、粘土質の土は、砂質の土よりも扱いやすく、費用が安くなる傾向があります。
4:見積もり例から費用相場を把握
東京都にある250平方メートルの平坦地を1m盛土した場合の見積もり例を参考に、費用相場を把握してみましょう。
見積もり例から、平坦な土地を平坦なまま盛土する単純な工事であれば、1立方メートルあたりの盛土工事費用は約8,755円になります。
5:費用相場の目安は1立方メートルあたり約8,000円
ただし、これはあくまで参考価格であり、実際の費用は上記で述べた条件によって大きく変動します。
そのため、具体的な費用を知るためには、複数の会社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。
□盛土工事とは?種類と費用が変わる要因
盛土工事とは、低い地盤や斜面に土を盛って平坦を造る、あるいは周囲よりも高い平坦地を造る造成工事のことです。
土地の状態や状況によっては、傾斜地を平坦にするため地盤を削り取る「切土工事」が必要になる場合もあります。
1:盛土工事の種類
盛土工事には、大きく分けて以下の2つの種類があります。
・盛り土:低い地盤や斜面に土を盛って平坦にする工事
・切土:傾斜地を平坦にするために地盤を削り取る工事
盛土工事と切土工事は、多くの場合、組み合わせて行われます。
例えば、住宅建築用の平坦地を造る際には、傾斜地を削り取った後に、低い部分を盛土して平坦にする、といった工事が行われます。
2:盛土工事に必要な工事
盛土工事には、土を盛る作業以外にも、以下の様なさまざまな工事が含まれます。
・整地:土地を平坦にする作業
・伐採:木を伐採する作業
・地盤改良:土地の強度を上げるための作業
・切土:傾斜地を平坦にするために地盤を削り取る作業
・擁壁工事:斜面を支えるための壁を造る作業
・残土処理:発生した土を処分する作業
3:盛土工事の費用が変わる要因
盛土工事の費用は、土地の状態や形状、使用する土の種類、工事内容によって大きく変わります。
・土地の状態:土地の強度や地質によって、地盤改良が必要になる場合があり、費用が大きく変わります。
・土地の形状:傾斜地や複雑な形状の土地は、作業が難しいため、費用が高くなります。
・使用する土の種類:粘土質の土は、砂質の土よりも扱いやすく、費用が安くなる傾向があります。
・工事内容:盛土の高さや、必要な造成工事の種類によって、費用が大きく変わります。
□盛土工事の許可・メリット・デメリット
盛土工事を行う際には、いくつかの許可や注意点があります。
また、盛土工事にはメリットとデメリットもあります。
それぞれの項目について詳しく解説していきます。
1:盛土工事の許可
盛土工事には、都市計画法に基づく許可が必要となる場合もあります。
具体的には、以下の条件に該当する場合、都道府県知事の許可を得なければなりません。
・切土で高さが2mを超える崖を生ずる工事
・盛土で高さが1mを超える崖を生ずる工事
・切土と盛土を同時に行う時、盛土が1m以下でも切土とあわせて高さが2mを超える崖を生ずる場合
・切土、盛土で生じる崖の高さに関係なく、宅地造成面積が500平方メートルを超える工事
上記以外にも、地域の条例によって許可が必要になる場合があります。
盛土工事を行う際には、事前に市区町村の窓口に問い合わせて、必要な手続きを確認しましょう。
2:盛土工事のメリット
盛土工事には、以下のようなメリットがあります。
・外部からの視界を遮断できる:盛土によって地盤が高くなるため、近くを通りかかる歩行者からのぞかれたり、視線を感じたりすることがなくなるでしょう。
・床上浸水のリスクを減らせる:大震災が発生した場合、盛土で地盤を高くすることで、床上浸水のリスクを減らすことができます。
3:盛土工事のデメリット
盛土工事には、以下のようなデメリットがあります。
・コストがかかる:盛土工事は地盤改良が必要になる場合が多いため、見積もり以上の費用がかかる場合があります。
・地盤沈下のリスクがある:地盤改良を綿密に実施しないと、地盤沈下のリスクが上がり、土砂災害に巻き込まれる可能性があります。
・近隣への影響:盛土工事を行う際には、近隣への騒音や振動、土砂の飛散などの影響を考慮する必要があります。
□盛土工事に付随する造成工事と費用
盛土工事には、整地、伐採、地盤改良、切土、擁壁工事、残土処理など、さまざまな造成工事が付随する場合があります。
それぞれの工事内容と費用相場について詳しく解説していきます。
1:整地
整地とは、土地を平坦にする作業のことです。
盛土工事の前段階で行われ、基礎となる地盤を平らにすることで、後の作業をスムーズに行うことができます。
整地の費用は、土地の広さや形状、障害物の有無によって大きく変わります。
・費用相場:1平方メートルあたり1,000円~3,000円程度
2:伐採
伐採とは、木を伐採する作業のことです。
盛土工事を行う前に、土地に生えている木を伐採する必要がある場合があります。
伐採の費用は、木の大きさや本数、伐採方法によって異なります。
・費用相場:1本あたり1,000円~10,000円程度
3:地盤改良
地盤改良とは、土地の強度を上げるための作業のことです。
盛土工事を行う前に、地盤改良を行うことで、地盤沈下や土砂災害のリスクを軽減することができます。
地盤改良には、さまざまな方法があり、費用も大きく変わります。
・費用相場:1平方メートルあたり5,000円~30,000円程度
4:切土
切土とは、傾斜地を平坦にするために地盤を削り取る作業のことです。
盛土工事を行う前に、切土が必要になる場合があります。
切土の費用は、削り取る土の量や作業の難易度によって異なります。
・費用相場:1立方メートルあたり5,000円~10,000円程度
5:擁壁工事
擁壁工事とは、斜面を支えるための壁を造る作業のことです。
盛土工事を行う際に、斜面が崩れるのを防ぐために、擁壁工事が必要になる場合があります。
擁壁工事の費用は、擁壁の大きさや材質、構造によって異なります。
・費用相場:1平方メートルあたり10,000円~50,000円程度
6:残土処理
残土処理とは、造成工事で発生した土を処分する作業のことです。
盛土工事を行う際には、必ず残土が発生します。
残土処理の費用は、残土の量や搬出距離、処分方法によって異なります。
・費用相場:1立方メートルあたり1,000円~3,000円程度
□まとめ
この記事では、盛土工事の費用相場や種類別の見積もり例、注意点などを解説しました。
盛土工事は、土地の状態や形状、使用する土の種類、工事内容によって費用が大きく変わるため、事前に複数の会社から見積もりを取り、比較検討することが重要です。
また、盛土工事には許可が必要な場合があるため、事前に市区町村の窓口に問い合わせて、必要な手続きを確認しましょう。
さらに、盛土工事には地盤沈下などのリスクもあるため、信頼できる会社に依頼することが大切です。
この記事を参考にして、安心して家を建てるための計画を立ててください。
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