トイレの広さは何畳?家族構成や車椅子対応も考慮した選び方を紹介
毎日使うトイレ。
その広さ、実は快適な生活に大きく影響します。
新築やリフォームを検討中の方にとって、トイレの広さは重要な検討事項と言えるでしょう。
しかし、何畳が最適なのでしょうか。
小さすぎると圧迫感を感じ、使いづらくなってしまいますし、大きすぎると空間が無駄になる可能性もあります。
そこで今回は、トイレの広さをめぐる様々な疑問にお答えします。
最適な広さを選び、快適なトイレ空間を実現するためのヒントをご紹介します。
トイレの広さは何畳が最適か
1畳トイレのメリットとデメリット
1畳(約91cm×182cm)は、戸建て住宅における標準的なトイレの広さです。
メリットは、必要最低限のスペースが確保できる点です。
一般的な洋式便器とコンパクトな手洗い器を設置しても、まだ通路を確保できる程度の余裕があります。
圧迫感は少ないでしょう。
しかし、デメリットもあります。
手洗い場を一般的なサイズのものにすると、通路幅が狭くなり、特に体が大きい方や、動きに制限のある高齢者にとっては、使いづらさを感じる可能性があります。
また、将来、介護が必要になった場合や、車椅子を使用する必要が出てきた場合、非常に狭く感じ、介護する側にも負担がかかります。
例えば、介助者が便器の横に立つスペースが確保できない可能性があります。
1.25畳トイレのメリットとデメリット
1.25畳(約113cm×182cm)は、1畳よりも横幅に余裕のある広さです。
メリットは、手洗い場をゆったりと設置できる点です。
カウンター付きの手洗い器を設置したり、少し大きめの手洗い器を選んだりすることが可能です。
1畳では狭く感じていたスペースも、1.25畳であれば、余裕を持って使えるでしょう。
また、収納棚を置く余裕も生まれます。
例えば、トイレットペーパーや掃除用具などを収納できる小さな棚を設置できます。
しかし、デメリットとしては、1畳と比較して若干の面積増加によるコストアップが考えられます。
また、住宅全体の設計によっては、他の部屋の広さに影響が出る可能性もあります。
1.5畳トイレのメリットとデメリット
1.5畳(約136cm×182cm)は、広々としたトイレ空間を実現できます。
メリットは、車椅子での利用や介護を考慮した場合に十分なスペースが確保できる点です。
介助者も余裕を持って動けるため、安全で快適なトイレ空間となります。
車椅子がスムーズに回転できるスペースを確保でき、介助者が横について介助しやすいです。
また、十分な収納スペースを確保することも可能です。
例えば、壁一面に収納棚を設置したり、床置きの収納を設置したりできます。
デメリットとしては、他の部屋の広さに影響が出る可能性や、コストの上昇が挙げられます。
特に、土地が狭小な住宅では、トイレの広さを確保するために他の部屋を狭くする必要が生じる可能性があります。
0.8畳トイレのデメリットと対策
0.8畳(約91cm×150cm)は、最小限の広さです。
メリットは、スペースを節約できる点ですが、デメリットは、非常に狭く圧迫感を感じやすい点です。
通路が狭いため、動きにくく、使い勝手が悪くなる可能性が高いです。
例えば、便器に座る際に、扉と体がぶつかりやすい、といった問題が発生する可能性があります。
対策としては、コンパクトな便器や手洗い場を選ぶこと、収納を極力少なくすることなどが挙げられます。
例えば、壁掛け式の収納や、省スペース型の便器などを選択することで、多少は改善できます。
しかし、根本的な解決にはならず、快適なトイレ空間とは言い難いでしょう。
特に高齢者や体の不自由な方が利用する場合、危険性も高まります。
トイレの快適な広さを考える
必要な広さの算出方法
トイレの必要な広さは、使用する便器や手洗い場のサイズ、そして動線によって異なります。
まずは、便器と手洗い場の寸法をカタログなどで確認しましょう。
次に、人が自由に動けるスペース(最低でも60cm程度)考えましょう。
便器の前には60cm、手洗い器の前にも60cm必要です。
扉の開閉スペースには、最低でも90cm必要です。
さらに、収納スペースなども考慮しましょう。
これらの寸法を合計し、必要となるトイレの面積を算出します。
設計図やカタログなどを参考に、具体的な寸法を把握し、必要な広さを算出することが重要です。
トイレの使い勝手向上策
トイレの使い勝手を向上させるには、適切な広さだけでなく、様々な工夫が重要です。
例えば、収納スペースを確保することで、トイレットペーパーや掃除用具などを整理整頓できます。
壁掛け式の収納や、棚などを設置することで、散らかりやすいトイレを清潔に保てます。
また、適切な照明や換気システムは、快適性を高めます。
例えば、明るすぎず暗すぎないLED照明や、強力な換気扇を設置することで、快適な空間を演出できます。
さらに、手すりの設置は、高齢者や体の不自由な方の安全性を高めます。
便器の横や、壁に手すりを設置することで、立ち座りの補助ができます。
トイレの寸法と具体的な使い勝手
各畳数の寸法と具体的な広さ
0.8畳:約91cm×150cm
1畳:約91cm×182cm
1.25畳:約113cm×182cm
1.5畳:約136cm×182cm
これらの寸法は目安であり、便器や手洗い場の形状、メーカーによって多少異なる場合があります。
同じ1畳でも、便器や手洗い器のメーカーによって、必要なスペースは変わってきます。
そのため、実際に使用する便器や設備の寸法を確認し、それに合わせてトイレの広さを決定することが重要です。
例えば、大型の便器を選択する場合は、より広いトイレ空間が必要になります。
各畳数における動線と使い勝手の比較
0.8畳では、便器と手洗い場の間を動く際に、非常に狭く感じるでしょう。
体をひねって動かなければならない場面も出てきます。
1畳では、最低限のスペースは確保できますが、余裕はありません。
例えば、便器に座ってから立ち上がるときに、手洗い器に手が届きにくい、といった問題も考えられます。
1.25畳では、手洗い場での動作に余裕が生まれ、快適性が向上します。
動線のスムーズさや快適性を重視するなら、1.25畳以上がおすすめです。
1.5畳では、車椅子での利用や介護も考慮した余裕のある広さとなります。
車椅子でのスムーズな移動や、介助者の動きやすさを確保できます。
住宅事情と最適なトイレの畳数
家族構成と必要なトイレ数
家族構成によって、必要なトイレの数は異なります。
単身世帯であれば、1つで十分な場合が多いでしょう。
家族が多い場合は、トイレを複数設置することが望ましいです。
特に、朝夕のピークタイムにトイレが混雑するのを防ぐためにも、複数設置を検討しましょう。
例えば、4人家族であれば、1階と2階に1つずつ設置するなど、家族構成や生活スタイルに合わせてトイレの数を検討することが重要です。
車椅子利用を考慮したトイレの広さ
車椅子を利用する人がいる場合、トイレの広さは特に重要です。
車椅子がスムーズに回転できるスペース、そして手すりなどを設置するスペースが必要になります。
最低でも1.5畳以上の広さが推奨されますが、より快適性を求めるなら2畳以上の広さを確保する方が良いでしょう。
車椅子の種類や利用者の状況によって必要な広さは異なります。
例えば、車椅子が360度回転できるスペースを確保するために、便器と壁との間に十分な距離が必要となります。
また、車椅子がスムーズに回転できるスペースを確保するためには、便器の配置にも注意が必要です。
便器を壁から離して設置したり、壁際に手すりを設置したりするなどの工夫も必要です。
まとめ
トイレの最適な広さは、家族構成、将来的な介護の必要性、そして予算などを考慮して決定する必要があります。
標準的な1畳でも十分な場合もありますが、快適性や将来的な使い勝手を考えると、1.25畳~1.5畳がおすすめです。
特に、車椅子利用を考慮する場合は、2畳以上の広さを確保することが望ましいです。
また、広さだけでなく、動線や収納、照明、換気など、快適性を高めるための様々な要素も考慮する必要があります。
例えば、温水洗浄便座の有無や、暖房便座の有無なども、快適性に大きく影響します。
それぞれの家庭の状況に合わせて、最適なトイレの広さと仕様を検討し、快適な生活空間を実現しましょう。
当店では、お客様に寄り添った家づくりを提供いたします。
トイレの広さでお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。